そもそも醤油とは

カテゴリー 「食」について, 発酵食品

すっかり常連になってきた発酵食品のワークショップ「発酵らいふ講座」@葉菜水木。今回も参加してきました! 今回の午前中のテーマは「醤油」です。

私たちの普段の食生活に欠かせない醤油。そもそも醤油とは、というところから教えていただきました。

醤油の歴史

醤油とはそもそも塩漬けの発酵食品です。穀物に塩を加えて発酵させた、「穀醤(こくびしお)」に分類されます。

大昔の弥生時代から古墳時代にかけて、既に醤油の原型となる「穀醤(こくびしお)」が作られていました。



その後、鎌倉時代に中国に留学していた僧侶が「径山寺味噌(きんざんじみそ)」の製造方法を日本に持ち帰ってきました。その味噌を作っていくうちに、味噌樽の底に溜まった液汁(みそ溜)がとても美味しいことが偶然に発見され、「溜(たまり)」として個別に製造されるようになっていきます。

「溜(たまり)」の製造方法はその後も発展し、江戸時代になって大豆を原料とする「溜醤油(たまりじょうゆ)」とは異なる醤油が作られるようになりました。

長い歴史があるのですね。

醤油の作られ方

醤油の原料は、大豆・小麦・塩 です。

大豆は蒸し、小麦は炒って砕いたものに麹菌を加えて麹を作ります。写真の粒の大きいものが大豆の麹、粒の小さいものが小麦の麹です。

まるで園芸の土みたいですねー

できあがった麹に塩水を混ぜて「諸味(もろみ)」ができあがります。

諸味(もろみ)ができあがるには、人工的に温度調節できる環境で約6ヵ月、自然の温度変化の下だと1年から2年かかります。

そのまま木桶やタンクの中で、諸味(もろみ)を発酵・熟成させていきます。

麹菌が作り出す酵素の力で、大豆のタンパク質がアミノ酸に、小麦のデンプンがブドウ糖に変化していきます。更に発酵が進む過程で、乳酸菌や酵母菌による様々な変化を経て、醤油として熟成していくのです。

できあがった醤油は圧搾することによって醤油カスを取り除き、醤油ができあがります。

この状態の醤油は「生揚げ醤油」といわれます。

この「生揚げ醤油」に熱を加えて醤油ができあがります。これを「火入れ」といいます。

火入れを行わない「生揚げ醤油」の状態だとその中には微生物が生きているので、どんどん発酵が進んでいきます。二酸化炭素などのガスをどんどん排出するので、容器が破裂することも。味わいも安定しません。このため火入れをして微生物を失活させるのです。また、火入れをすることによって醤油の色を調え、独特の香りづけをすることができます。

最近では火入れをせずに特殊なろ過の方法により微生物を取り除く製法もあるそうです。そのような製造方法の醤油は「生醤油」として販売されています。

醤油の醸造方式: 本醸造・混合・混合醸造

食品についているラベル表示、よく分からないですよね。

今回は醤油の醸造方式による表示についても教えていただきました。

醤油の醸造方式は、大きく分けて①本醸造 と②混合 ③混合醸造 の3種類があるそうです。

① 本醸造

原材料を、本来の大豆・小麦・塩とするもので、気候や風土に合わせ微生物に任せて作る製造方法です。

ただし、本醸造の中にもアミノ酸やアミノ酸液、甘味料が入ったものがあります。必ずしも「本醸造 = 無添加」というわけではないので、無添加の醤油を購入したいときは必ず食品表示ラベルを確認しましょう。

まぎらわしいですね。

② 混合 ③ 混合醸造

本来の大豆・小麦・塩に加え、アミノ酸液、砂糖、アルコール、アミノ酸、カラメル色素、甘味料、ビタミンB1など原料とするものをいいます。

② 混合 と ③ 混合醸造 との違いは、アミノ酸液を入れるタイミングです。醸造直後の生揚げ醤油にアミノ酸液を加えたものを ② 混合、醸造のもう少し前の段階、小麦と大豆とから作った諸味の段階でアミノ酸液を加えたものを ③ 混合醸造 といいます。

科学的に必要成分を添加することにより、短期かつ安価に効率よく醸造することが可能になります。

醤油の種類

醤油は大豆と小麦との割合によりその種類が分かれています。

(1) 白醤油(大豆:小麦=1:9)

甘味が強い醤油です。ただし見かけによらず塩分濃度は製造法の中では最も高く、19%程度のものが多いです。大豆が少ないため旨味成分が少なく、塩角がたつ味わいです。色が薄いので、料理素材自体の色が引き立ちます。お吸い物や茶わん蒸しなど、出汁と合わせる料理に隠し味的に用いられることが多いです。

(2) 淡口醤油(大豆:小麦=5:5)

「淡口」と書いて「うすくち」と読みます。食塩濃度は濃口醬油より高く18~19%です。白醤油同様、素材の色や風味を活かしたい料理に多く用いられます。

(3) 濃口醬油(大豆:小麦=5:5)

もっとも一般的な醤油で、醤油生産量の8割を占めるといわれています。どんな料理にも使える万能調味料です。塩分濃度は16~17%です。

(4) 再仕込み醤油

一般に醤油を作る際には、大豆と小麦を合わせた醤油麹に塩水を合わせますが、これによりできあがった生揚げ醤油に再度醤油麹を入れて二度仕込む製造法をいいます。このため、色、香り、味、とろみなどが一般の醤油に比べて濃厚です。塩分濃度は濃口醬油と同様で16~17%です。

(5) 溜醤油(大豆:小麦=9:1)

大豆が多いため旨味成分が多く、濃厚な旨味ととろみ、独特の香りがあります。塩分濃度は濃口醬油と同様で16~17%です。刺身のつけ醤油に多く使われます。また、加熱すると美しい赤みを帯びるので、せんべいやあられのつけ焼きにもよく使用されます。



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