食品表示検定上級合格への道

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別記事にも書かせていただきましたが、わたくし、2022年11月の食品表示検定上級に、合格いたしました!!

自慢のように聞こえてしまうと恐縮ですが、食品業界の経験もないわたしが、2021年の食品表示検定中級、そして2022年の食品表示検定上級それぞれ一発合格できたのはほんとうにラッキーだったと思います。

そこで、少しでも食品表示検定上級を目指す方のご参考になればと、わたしの勉強方法と、もっとこうしたらよかったな、と思ったところを記録しておきたいと思います。

勉強するのに困ったこと

食品表示検定上級の勉強をされる方は皆さんここに困られるのだと思いますが、食品表示検定上級はテキストも過去問も販売されていません。

試験範囲: 法令、ガイドライン、Q&A。

範囲おおざっぱすぎるやろ~(泣)

いったい何を勉強したらよいのやら(号泣)

コツコツと食品表示基準やそのQ&Aを読み込むことがたいせつなのだと思いますが、わたしはそもそもガンガン過去問などを解いてカラダで覚えていく勉強法の人間なので、ほんとうにどうやって勉強したらよいのやらホトホト困りました。

食品表示検定上級の試験内容

食品表示検定の公式HPにも記載されていますが、試験の設問は以下のようになっています。

1.基礎知識分野(35点)35問 マークシート式
初級、中級と同様のマークシート式による選択問題です。

2.専門知識分野
(1) 専門知識を有する(15点)1問 記述式
与えられた題意について指定された用語(3つ)を使い、指定された字数(800字以内)で記述します。
 
(2) 表示をチェックできる(20点)1問 記述式
前提条件、配合情報などをもとに、提示された表示の間違っている箇所の指摘及び正しい表示を記述します。
 
(3) 表示を作成できる(30点)2問 記述式
前提条件、配合情報などをもとに、表示を作成します。

まず、前半試験は基本知識分野のマークシートで試験時間は45分、その後15分の休憩をはさんで後半の専門知識分野に試験時間105分で取り組みます。

持ち物は、エンピツ、消しゴム、定規(後半のみ)です。飲みものは(市販の別途ボトルの裏にも食品表示が記載されているので)禁止です。ご自身の慣れている筆記具でよいと思いますが、心配性のわたしはエンピツ5本、シャープペンシル2本(もちろん芯はたっぷり)、消しゴム2個を持参しました。

前半:基礎知識分野(マークシート式)取り組み方

前半のマークシートは35問を45分で解くので、時間は十分とはいえません。最後までたどり着けないと激しく後悔することになりそうなので、とにかく最後の問まで走ります。

基本、「①~④の記述の中で、その内容が最も不適切なものを一つ選べ」という形式です。最後の10問は、「最も適切な語句を選べ」になりますが、設問の形式がまったく違うので、混乱することはないと思います。

わたしのやり方は、問題用紙にとにかくガンガン書き込んでいきます。

もともと基本「不適切」とは聞いていましたが、ほんとうに「不適切」なものを選ばせようとしているのか、念のためいちいち設問の「不適切」という語をエンピツでマークしました。

それから自分がどの解を選択したのかシルシしておきます(時間の余裕があればマークシート選択間違いもチェックできるように)。

最後に見直す時間がどれくらい残されているか分からないので、解きながら、これは絶対ダイジョウブ、合ってる!と自信のある問いには〇、これようわからん~という自信のない問いには×、ビミョーなものには△を設問の頭に記しておきました。

結果、思いのほか見直せる時間はあったのですが、まずは×のものから再度答えを考え直し、次に△・・・という流れで見直しました。

〇については、中級の試験の際、後から自己採点したら、せっかく合っていたものを見直しのときに不安になって、結局いくつか間違ったものを選択し直してしまった苦い経験があったので、初見でだいじょうぶ、と思ったものは見直さないことにしました。

あとは余裕があれば、きちんと自分の選択した解答どおりにマークシートが塗られているか、チェックできると安心ですね!

マークシート式設問勉強方法

マークシート式設問は、どこか一定の分野に偏ることなく、食品表示全般から出題されます。

ですので、ここはヤマを張るところではなく、観念してしっかり勉強するべきかと思われます。

過去問題集がないのでつらいところですが、2022年の試験を受けて、過去の問題から手を変え品を変えかなり似たような傾向で出題されているなと感じました。

同協会が主催する対策セミナー(講義とオンデマンドの両方あり)に参加すると、過去2年間の試験問題をもらえます。この過去の試験問題をじっくり勉強することがとても大切です。

それでもわたしのように、設問をがんがん解く勉強方法でないと今一つ落ち着かない方は、youtubeで以下のようなチャンネルを見つけました。(確か)18回くらいまであって、思いのほか難しく、わたしとしては有効活用させていただけましたのでご参考まで。

それから、次のサイトもたいへん参考になりました!

特にこの方は「語呂合わせ」の才能がすばらしく、有意義に活用させていただきました。

https://urahyoji.com/hyojikentei-advanced-study/#toc17

試験のときには「頭まっしろ」になってしまいますので、基本的なところは語呂合わせで覚えておくと安心です!

後半:専門知識分野取り組み方

さて、いよいよ後半戦です。

後半戦は、

1. 記述式論文

2. 表示チェック

3. 表示作成

の3つの設問からなっています。

わたしは食品業界の経験がなく、もちろん食品表示も作成したことがなく、表示チェックと作成は自信がないので、後半の3つの設問では(こちらも得意とはいえないものの)記述式でどれだけ点を稼げるかだと思っておりました。

こちらも十分な時間があるとは言えませんので配分が大切です。わたしはとりあえず各問30分を目標に、30分経ったら途中でも切り上げて次の設問に進むと決めていました。3問で90分ですから、それぞれの出来次第で残りの15分をあてようという作戦です。

上述のとおり、わたしは記述式に力を入れようと思っていたので、設問の順序通りに進みましたが、得手不得手次第で取り組む順序をあらかじめ決めておくとよいと思います。

結果としては、いずれもとりあえずは各設問30分以内で最後まで取り組めましたので、残りの時間は作成済みの解答をじっくり見直すことにあてることができました。

記述式論文勉強方法

一般社団法人食品表示検定協会のHPには、実施された試験の解答が公表されています(問題は公表されていません)。マークシートは別として、後半の3つの設問に共通しているのが、これらの公表済み解答も「解答例」ではなく「講評」だということです。

解答例があるとうれしいなあと思うのですが、それはさておき特に記述式論文については、この講評をしっかり読んでおくべきだと思います。この講評により、採点側がどのような視点で見ているのかが多少なりとも理解できるからです。文頭は一マス下げるなど、文章としての作法もある程度求められていることが分かります。念のため、原稿用紙の書き方のルールなどおさらいしておきました(原稿用紙なんて小学生以来!)。

記述式論文でのわたしの勉強法は、「とりあえず原稿用紙で800文字書いてみる」です。

協会の主催する模擬演習講座に参加したときに講師の方がおっしゃっていたのが、「超過は減点、でもあまり短すぎてもだめで、原稿用紙の最終2行以内におさまるくらい」がよいのだそうです。つまり、760~800文字程度でおさめるということですね。これは感覚として体得するまで練習あるのみ!です。

記述式論文だけではなく、マークシートや表示チェック・作成にも言えることですが、公式のテキストや問題集がない以上、頼れるのは過去問と食品表示検定中級テキストのみです。わたしは記述式論文の練習は、食品表示検定中級テキストの巻末の目次を見て、そこにあげられている単語を題材に、手書きで760~800文字を目指して文章を書く練習をしました。合っているかどうかはわかりませんが、とにかく一つのテーマで760~800文字の文章を書くのが目標です。わたしたちは普段すっかりWordなどになれてしまっていますが、エンピツ書きはそれと違って一度書き進めてしまうと戻って書き直すのが困難なので、何をどのような順序で書くか計画が必要です。試験でもメモ欄が与えられていますので、まずは思いつくキーワードを書き出して、数分設計時間を設けましょう。

それから、食品表示基準第2条の定義は、なるべく覚えるようにしました。すでに相当記憶力が低下しているのでたいへんでしたが・・・

ここからは余談ですが、2022年の記述式論文のテーマは「保健機能食品の目的と内容について」。

実はわたし、完全にヤマを外したんです。

保健機能食品は、仕事でそこに携わっている人が断然有利だから、このテーマはないだろうと、そもそも保健機能食品が苦手なわたしは勝手にそう踏んでいて全然勉強しておらず、後半試験のページをめくった瞬間そのまさかが出題されていて、文字通り「頭が真っ白になる」という体験をしました。

「終わった・・・」と正直思ったのですが、冷静に考えるとこの15点をすべて捨てて合格できるはずもなく、ダメモトで、マークシート式設問対策レベルでわたしが知っている保健機能食品のことをすべて書こうと開き直りました。全然知識が整理できていないので、言及しなければならない用語リスト「栄養機能食品」「機能性表示食品」「特定保健用食品」のうち、栄養機能食品については3行くらいしか書けなかったと思います。アンバランスさは気になりながら、それでも最終的にはちょうど目標の760~800文字あたりまで書けたのが功を奏したのかもしれません。

この経験から、記述式論文については、仮に自分の超苦手なお題目だったとしても、「とにかく760~800文字を目指して書ききること」を強くおすすめしたいと思います。例え数点でも、捨てるには惜しすぎる、ということです。

食品表示チェック・作成勉強法

残念ながらこの項目については、どうしたらよいやら効果的な勉強法を見つけることができませんでした。しかもここ、配点高いし(チェックと作成で50点!)。

ここでも頼りになるのは食品表示検定中級テキストのみで、第4章の「事例でわかる食品表示」をただひたすら目を通しました。でもわたしの場合特に、手を動かさないとどうも頭に入ってこず、もやもやしながら単に「目を通して」いた状況でした・・・。

それ以外には、数少ない手持ちの過去問を(解答例はありませんが)とりあえずやってみる、しか術はありませんでした。それでもやらないより全然よかったと思います。

あとは食品表示基準の別記様式1と2の事項名を順序も含めて暗記しました。それくらいしかできることはなかったですね・・・。

食品表示検定上級合格への道・まとめ

繰り返しになりますが、とりあえず最低限すべきことは、

・ なるべく多くの過去問を入手し、しっかり取り組む。

・ 食品表示検定中級テキストをじっくり読み込む。

の2点です。

もしドラえもんの暗記パンがあって、中級テキストのすべてを体得していたなら、たぶん問題なく食品表示検定上級に合格できると思います。

過去問については、食品表示検定協会の模擬演習講座に参加すると、過去2回分の過去問がもらえます。それ以外にもし周りに過去の試験を受けた先輩がいたら、少しでも多くの過去問を入手できると有利かと思います。

わたしにはそのような先輩がいなかったのでメルカリでかなりの大枚をはたいて過去問を購入したのですが、ひどい目に合いました。

まずはマークシート式設問から勉強を始めたのですが、入手した過去問の問題と回答がどうも合っていないのです。見た目には正規の過去問に見えたのですが、あれは何だったのか、その後販売者と連絡が取れなくなってしまったので真相はわからずじまいです。

その後協会の講習に参加して正規の過去問を入手して見比べたところ、選択肢の記載の順序が違っているようでした。どうりで正解と違うわけです。どうしてそんなことになるのかまったくもって理解できませんが、フリマなどで売られているものを購入するとわたしのような憂き目を見る可能性も否めないので、きちんと正規の講習会に参加して過去問を入手するほうが無難でしょう。

長々とお読みいただき、誠にありがとうございました!

もしほんの少しでも、食品表示検定上級合格を目指す方の勉強の参考になれば幸いです。

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