いつも発酵食品を教えていただいている大塚「葉菜水木」の小林先生が、恵比寿のよみうりカルチャーで、おからからお味噌を作る講座を単発で開かれたので参加してきました。
味噌作りは大豆の下準備がたいへん。一晩水に漬けて、2~3時間かけてことこと煮る必要があります。そして煮あがった大豆を細かく砕くのがこれまた一苦労。
おからを使えばそういった手間なしに手軽にお味噌作りが楽しめます。今日のクラスでも30分程度であっという間にできました。
おからは大豆から豆乳を取った後の搾りかすですが、食物繊維やカルシウムをたっぷり含んだ健康食品の優等生です。利用しない手はないですよね!
[quads id=1]
材料
いずれも出来上がり約1kg分の材料です。
【生米麹使用の場合】
・ 生米麹 500g
・ 生おから 250g
・ 塩 125g
・ 豆乳 150 ~ 180ml
【乾燥米麹の場合】
・ 乾燥米麹 500g
・ 生おから 250g
・ 塩 130g
・ 豆乳 200 ~ 250ml
麹は米麹以外にも、好みで麦麹や豆麹、それらの混合でもそれぞれ異なった味わいで美味しくできます。
「生おから」は、普段スーパーで売っているものよりしっとりした感じがしました。お豆腐屋さんで入手するのがよいようです。
豆乳は麹やおからの状態次第で必要量が多少異なるので、様子を見ながら加える。もちろん成分無調整で!
作り方
1)保存容器をあらかじめ焼酎またはホワイトリカーで消毒しておく。
2) 大きめのボールに麹を入れ、特に生麹の場合は塊があるので手でやさしくほぐす。
3) 2. に塩を加えてよく混ぜ合わせる。
4) 3.に生おからを加えて更によく混ぜ合わせる。手でぎゅっと握ると団子ができるくらいになったら少しずつ豆乳を加える。塩が底に溜まりやすいので注意。
5) 均等に混ぜ合わせられたら、ギュッと空気を抜くような感覚でテニスボールくらいの大きさの団子を作る。
6) 空気を押し出すようにして作った味噌の団子を2個ぐらいずつ、 保存容器に押し込むように詰めていく。特に底のほうは空気が残りやすいので注意。
7) なるべく空気が入らないようにすべての団子を保存容器に入れる。すべて入れ終わったら表面を平らにし、少量の塩(分量外)をならして入れる。
8) 作業が終わったら、味噌の詰まっていない容器の入り口部分を再度焼酎・ホワイトリカーで消毒して、空気に触れないように保存する。
面倒の見方
・ 発酵の過程でガスが発生するので、時々チェックしてガス抜きをする。
・ 表面にカビが生えていないか確認する。白カビは衛生上問題ないので混ぜ込んでしまっても問題ないが、そのままにしておくとカビ臭くなるので、気になるようであれば取り除く。黒・赤・緑などのカビは取り除き、その後に再度塩をふってなるべく空気が入らないように密閉保存する。
・ 表面のほうが熟成しやすいので、箸などで中のおからの繊維が軟らかくなっているか、麹がなじんできているか確認する。好みの味になったら冷蔵庫で保存。
[quads id=1]
できあがり
こちらは先生の作品。
左上から時計回りに、①半年前に作った米麹のもの、②半年前に作った麦麹のもの、③2年前に作った米麹のもの、④2年半前に作った米麹のもの。
明らかに時間と共に色が濃くなってきていますね。
先生のお話だと、仕込んでから半年くらい経過すると味噌として利用できるようになるが、やや繊維感が残っている、1年くらい経つとまろやかに美味しくなる、とのこと。確かに半年前のものはパサパサした食感でした。
豆麹で作った味噌は寝かせれば寝かせるほど熟成していくが、米麹で作った味噌は仕込んで1~2年で美味しく食べられるようになり、その後はあまり味が変わらないのだとか。もちろん2年を過ぎても品質が悪くなるわけではありません。
こちらは先生が作った「味噌マル」。
いりこやかつお節をミキサーにかけたものと味噌を合わせてお味噌汁1杯分のお団子にします。ワカメやとろろ昆布、麩などと一緒にしておくと、お湯をそそぐだけで即席みそ汁として美味しくいただけるのだそうです。
まるでお菓子みたいで可愛いですね。
ひとつずつ「味噌マル」にして冷凍庫に保存しておくといつでもお味噌汁が楽しめます。
だいたい13gくらいの味噌で1個の「味噌マル」にするとちょうどよいとのこと。大さじ1杯弱ですね。
お弁当のお供にも最適です。食品添加物ゼロですよ!