毎年、私が属している町内会では、4月のあたまにお花見大会があります。私の町会だけではなく、近隣の7つの町会が集まって行うもので、各町会がそれぞれ食べ物や飲み物を売るブースを出します。
私の町会は毎年、枝豆とお菓子を販売するのですが、それとは別に販売用ではなく町会の関係者向けにお汁粉が振舞われます。
それは町会のお料理上手なおばあちゃまがボランティアで作ってくださっているのですが、あんこの缶詰ではなく、小豆からあんこを作るのです。今回、その作り方を伝授していただきました。
「来年はあんたたちが作ってね」と仰せつかっているので、忘れないように記録しておこうと思います。(不安)
まず準備するもの。大きなお鍋、大きなボウル、大きなザル。(何しろ150杯分作るので)
そして材料。北海道産の小豆2リットル、上白糖1キロ、三温糖1キロ。白玉粉1キロ。
小豆1カップ(200cc)につき砂糖200gを使用します。
砂糖は、すべて上白糖だと上品な味になるのですが、コクを出すために半量を三温糖にするのだそうです。
小豆は他の豆類と違って、前もって水に浸けておく必要がありません。すぐに調理に取り掛かれます。
まずは小豆を洗います。
洗った小豆を鍋に入れ、小豆が浸かる程度の水を加えて、蓋をして2~3分強火でぐらぐらと煮ます。
小豆の色が変わりました!
この、最初に強火でぐらぐらと煮るのは、アク抜きのためです。このときの煮汁は捨ててしまいます。
煮汁を切った小豆を再び鍋に戻します。
鍋に、小豆の表面にプラス1cmくらいになるように新たに水を加えます。
常に水が小豆の表面プラス1cmになるように、ときどき指し水をしながら今度はことことと中火で1時間くらい蓋をして煮ます。
1時間くらい煮ると、皮のスジのところで小豆が割れてきます。指でつまんで(熱いです!)簡単につぶれるくらいに煮えたら、小豆をザルにあけます。煮汁はボウルで受けます。煮汁を流してしまわないように!
小豆を三たび鍋に戻します。
上白糖1キロと三温糖1キロ、すべて鍋に入れます。
水を足す必要はありません。砂糖を入れるとどんどん小豆から水分が出てきます!
焦げつかないようしっかり木じゃくしでかき混ぜながら、今度は弱火で煮ます。
その間に、ボウルに溜まった小豆の煮汁を濾します。
目の細かいものでないとだめで、おばあちゃまは日本手ぬぐいを袋状に縫ったものを使っていました。
水分を濾しながら、流水で袋の外からしっかりすすぎます。
よくすすいでから袋の水分を絞ると、
なんと! 袋の中にこしあんが!!
こしあんってこうやって作るのだそうです。てっきり粒あんを濾し器で濾したものがこしあんだと思っていました。
こうして取り出したこしあんをお鍋に戻します。つぶあんとこしあんのブレンドなんだ。ぜいたく~♪
甘味を引きだすために塩を大さじ2杯加えます。
そのまま食べるのであれば、これで出来上がり。
ただ、今回は翌日に鍋を野外に持ち出して外でいただくので、水分が多いと運ぶのがたいへんです。なのでもう少し煮詰めて水分を飛ばします。
火を止めて一日寝かすことによって、さらに味がなじんでおいしいお汁粉になります。翌日は煮詰めたあんこを別のお鍋にとって、少しお湯で戻しながらいただきます。
さあ、来年上手に作れるかな?