いつもお参りする近所の神社の奥さんは私より1歳年下で、気が合うので仲良くしていただいています。
その神社の境内にはいろんな木が植わっていて、一年中いろんな花が咲いたり実がなったりしています。冬が過ぎて春が近くなれば梅、春の盛りには桜。アジサイもきれいに咲きますし、クチナシ、沈丁花、キンモクセイなどなど。
神社の裏口の辺りには柿の木があって、いつも立派な実をたわわにつけるのですが、残念ながら渋柿なのだそうです。
11月、神社に植木屋さんが入って、夏の間に伸びた木の枝を整えたときに、植木屋さんがどっさり柿の実を取ってくれたのだそうです。
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渋柿、食べたことありますか?
もちろん好んで渋柿を食べる人はいませんが、私は忘れもしない20代の時に不運にも渋柿を食べたことがあります。しかも何と飲食店でデザートに出た柿が渋柿だったのです! 一緒に食事した人が何ともなかったので、不運中の不運としか言いようがありません。何というかあの感触は、口の中の内側の肉が腫れあがったような、砂を口いっぱいに頬張ったような感覚で、しゃべることもできません。一瞬何が起こったのか分かりませんでした。でもそれは数分で治まってしまいます。
なので、神社の奥さんににこにこしながら「渋柿要ります?」と聞かれたときは「要りません」と即答しそうになりました。
もちろん奥さんは私に渋柿を食べさせようとしていたのではなく、何でも渋柿のヘタに焼酎に付けると甘くなるのだそうです。
そんなオマジナイみたいなことで甘柿になるのかなぁ・・・と半信半疑でしたが、いくつかいただいて、試してみることにしました。
まず、焼酎を準備します。もちろん、上等の焼酎である必要は全然ありません。
そして、柿のヘタの部分に焼酎を付けます。長時間漬ける必要はなく、ヘタに焼酎をしっかりまぶしてあげればよいようです。私は小さい器に焼酎を入れてから、1個ずつ柿を逆さに数秒間漬けてみました。
同じ要領で全部の柿に焼酎を付け終わったら、後はビニール袋に入れて5日間放置するだけ。これで渋柿が甘い柿に変身するといいます。不思議・・・
いったい誰が最初にこんなこと発見したんでしょうね。そんなにしてまで何とかして渋柿を食べられるようにしたかったのかしら・・・
早速奥さんに上の写真をLINEで送ってお礼を言ったところ、ヘタを下にして安置するように指示がきました。ふむふむ、寝かせる期間にもコツがあるのですね。早速ヘタを行儀よくすべて下にして柿を並べます。
後は5日間放置。
5日経過しましたが、どうしてもあの渋柿の恐怖が忘れられず、なかなか柿に手が伸びません。
結局10日間ビニール袋の中で熟成させました。
さすがに腐っちゃうといけないので、ついに試食。
なんと、本当に甘く美味しくなっていました!!
もともと柿好きの私はすっかり嬉しくなってしまいました。
現金なもので、やや小ぶりの柿を一気に3つもペロリ。10日も経ったので、ちょっとやわらかくなってしまった部分もできていましたが、その部分も含めて甘い~
来年も渋柿のおすそ分けが楽しみです♪