奈良公園にある鷺池(さぎいけ)に浮かぶ、浮御堂です。
奈良市環境協会サイトの説明によると、
奈良公園・鷺池に浮かぶ檜皮葺き(ひわだぶき)、八角堂形式(六角形)のお堂です。 水面に写る姿が美しく、水辺の憩いの場となっています。現在の浮見堂は、旧浮見堂が老朽化したために、平成3年から平成6年にかけての3年間の修復工事によって、その美しさを今によみがえらせました。 春日大社より浅茅が原の林をぬけていくとつきあたります。
参照:奈良市環境協会サイト・浮御堂
とのこと。こちらが浮御堂です。
平成6年に修復されたのであれば、父はまだその頃は現役だから、絵も修復後のものなのだろうと思う。
写真は夏の景色ですね。父の絵は早春なのかな。桜が咲いています。そしてどんよりした空。
父は水彩画を描くのが大好きで、何時間も熱心に画用紙に向かっていましたが、いわゆる写生は恥ずかしかったらしく、外で絵を描くことはありませんでした。
車の運転が好きだったので、いつも車で出かけたときに、そこでの風景の写真を撮っていました。写真を見ながら家の中で絵を描くのです。ビールなんか飲みながら。
父はビールが大好きでした。亡くなった時にはお棺に紙コップでビールをたくさん入れてあげましたよ。さすがに缶ごとは入れられなくて。
さて、浮御堂の話に戻ると、奈良公園に来ても浮御堂まで足を延ばす人はもしかしたらあまり多くないかもしれません。この先には志賀直哉の旧邸などのある高畑町がありますが、一本手前の奈良ホテル側の道を行く人のほうが多いのではないかと思います。
この浮御堂のある鷺池は、若草山のふもとの「飛火野」と呼ばれる平地に、道を挟んで隣接しています。
この辺りは広々としていて、鹿も大仏殿あたりの鹿と比べると人慣れしてなくてずいぶんのんびりしています。
奈良公園は、どの季節に行ってもそれぞれの美しさ、楽しさがありますが、私が今でも印象に残っているのは冬の朝の奈良公園です。
冬、奈良はあまり雪は降らないのですが、気温はとても下がります。
冬の早朝、奈良公園のしかも浮御堂のあるあたりのようなちょっと昔のままの雑木林があるようなところでは真っ白な朝もやの中で鹿が静かに草を食んでいて、とても幻想的な景色なのです。
あまりぴったりな画像が見つからなくて残念。
冬の奈良に行く機会がありましたら、是非早朝の奈良公園を散策してみてくださいね。